技術資料
法規一覧

補給水量
設置計画にあたって補給水量を求める場合、次式により蒸発量、飛散 水量、ブロー量を求めて合計してください。
補給水圧
クーリングタワーへの補給水圧は、0.3~4.0kg/c㎡を必要とします。
これより低く、補給水圧が不足する場合は、配管サイズのアップ、補助タンク又は、加圧ポンプを取り付けて下さい。
送風機にどのような種類がありますか?
1.軸流ファン
通称プロペラファンと呼ばれ、冷却塔にはこの対応のファンが多く使用されています。風はモ-タのシャフト(軸)にそって旋回しながら流れます。低圧で大風量を得られるので冷却塔に適した送風機です。
2.遠心ファン
通称シロッコファンと呼ばれ、一部の冷却塔には使用されています。風は直角に、遠心方向に流れます。
3.斜流ファン
通称ミクスドフロウファンとよばれ、冷却塔には採用されていません。羽根部の風方向は軸流と遠心ファンの中間、すなわちシャフトに対して斜め方向に流れます。
4.横断流れファン
通称クロスフロウファンと呼ばれ、冷却塔には採用されていません。風方向はシャフトを横切って流れ、薄い板状の風が得られる方法です。
弊社ク-リングタワ-は軸流ファンを採用しています。

ファンの駆動方法はどのような方法がありますか?

比較的小口径のファンに見られるタイプで、モ-タとファンが直接、接合されている方式です。従ってモ-タ回転数とファンの回転数は同一となります。減速部がないので、故障が少なく、 また伝導効率の良いのが特長です。弊社丸形シリ-ズ、角形Siシリ-ズがこのタイプです。

中口径のファンに見られるタイプで、ファン、及びモ-タにプ-リを取付けVベルトで駆動する方式です。従って、プ-リの径を変える事により回転数を変化させることが出来ます。機構が簡単で、メンテナンス容易で、しかも音が静かな特長があります。弊社角形Riシリ-ズ、密閉式P-Riシリ-ズ

中口径のファンに見られるタイプで、ギャドモ-タ内のギャ(歯車)により、回転数を変化させる方式です。伝導効率が良いことと、歯車数により大きな回転比を得られる特長があります。弊社角形シリ-ズに取り付けることが可能です。(オプション)

工業用大口径ファンに見られるタイプで、モ-タ、伝導軸及び減速器によりファンを回転させる方式です。
弊社クーリングタワーは1.2.3.を採用しています。

ファンの起動時間は?
モ-タの始動時間には、スイッチを入れた瞬間、起動電流として、定格電流の4~8倍の電流が流れモ-タが回転し始めると次第に減少して同期速度になり最小となります。 この始動から同時速度にいたるまでの時間を起動時間をいいます。
弊社《ヒシクーリングタワー》の場合の起動時間は通常2~3秒です。
モ-タ-の絶縁階級
巻線その他の導電部分に施される絶縁は、その構成材料を耐熱性によって区分し、JES規格(電機規格調査会標準規格)では、下表の通りY・A・E・B・F・H・Cの7種類の区分となっています。
現在一般用モ-トルに使用される絶縁はE種となっています。このE種絶縁は、120℃以下の温度であれば焼けたり、著しく寿命を縮めたりすることなく使用できることになっています。
《ヒシクーリングタワー》用のモ-トルでも直結ファンモ-タの場合(丸形、角形Sfシリ-ズ)は、E種絶縁のモ-トルが使われています。他の角形タワ-では送風機の定格出力が2.2kW、3.7kWの場合E種絶縁のモ-トルを使用し、5.5kW、7.5kWの場合絶縁階級を上げたB種絶縁のモ-トルを使用しています。
モ-タ-の保護回路
送風機用電動機の焼損保護には
電源回路の電流値を感知する・・・・・モ-タブレ-カ
電動機内部の温度を感知する・・・・・クリクソンサ-マルリレ-/PTCサ-ミスタ/温度ヒュ-ズ /サ-モカップル
●モ-タブレ-カの場合
送風機に限定しない汎用電動機の場合には定格電流値によってモ-タブレ-カの容量を選定するのに対して、送風機用電動機は使用可能電流値の値を基準に設定電流値を決めなければなりません。公称出力を基準に設定すると動作点にズレが生じます。
●クリクソンサ-マルリレ-の場合
電動機内コイルの温度上昇を感知してバイメタルを利用して接点を切るものですがコイル温度が下がれば自動的に復帰します。従って原因不明のままに放置して使用しますと温度上昇を繰り返すことにより絶縁劣化を招きますから、一度リレ-が働いたらその原因を除去することが大切です。
異電圧モ-タの定格電流値の簡易計算方法は?
《ヒシクーリングタワー》用のモ-タの定格電圧は標準では全て200Vです。ところがご使用先の電源電圧は200Vでない場合もあります。電圧が200Vでない場合を「異電圧」と呼んでおり、この場合にはモ-タの線輪を「巻き替え」する必要があります。また巻き替えた電圧にてこのモ-タを運転した場合には、当然200Vの場合と電流値が変わります。巻き替えした時の電流値が何アンペアになるかは、巻き替えのやり方や元のモ-タの特性によりかわりますので、電流値は正確には出ませんが、次式によりおおよその推定値を計算することができます。
A=(200×a)/E
A:異電圧電流値(Amp)
E:異電圧(V)
a:200Vでの電流値